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ー軽貨物のフリート管理で利益と安全性を高めるポイントー

経験・未経験問わずOK

軽貨物のフリート管理とは?なぜ重要なのか

軽貨物のフリート管理とは、複数台の軽バンや軽トラック、そしてそれを運転するドライバーを、ムダなく安全に運用するための管理方法のことです。車両ごとの稼働状況や走行距離、燃料費、点検・整備のスケジュール、事故やトラブルの情報などを把握し、全体を見ながら運営していくことで、コスト削減や業務効率アップにつながっていきます。

個人事業主が数台から始めるケースでも、台数が増えるほど「どの車が今どこを走っているのか」「いつオイル交換をしたのか」「どの便が利益を出せているのか」が分かりにくくなります。感覚だけで運営していると、気づかないうちにムダなコストが膨らんだり、事故リスクが高まったりするため、早い段階からフリート管理の考え方を取り入れることが大切です。

軽貨物のフリート管理で押さえたい基本要素

フリート管理と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、基本となる要素はシンプルです。まずは「何を管理すべきか」を整理し、それを日々の運営で少しずつ仕組み化していくことから始めるとスムーズです。

車両情報と稼働状況の見える化

フリート管理の土台となるのが、車両情報の整理です。
車検の期限、保険の更新日、タイヤやオイルの交換履歴、走行距離、燃費の目安などを一覧で把握できるようにしておくと、計画的なメンテナンスがしやすくなります。紙やノートに書くだけでなく、表計算ソフトやクラウド管理ツールを使うと、台数が増えても確認しやすく便利です。

ドライバーごとの運行記録と安全管理

車両情報に加え、誰がどの車に乗り、どんなルートをどのくらいの時間で走ったかといった運行記録も、フリート管理には欠かせません。
急ブレーキやスピード超過が多いドライバーがいないか、休憩を取らずに無理な運行をしていないかなどを把握することで、事故リスクの早期発見にもつながります。簡単な日報形式でもよいので、記録と振り返りの習慣をつくることが第一歩です。

コストを抑えるためのフリート管理の工夫

軽貨物ビジネスでは、燃料費や整備費、保険料などの固定費・変動費が利益を大きく左右します。フリート管理をうまく行うことで、これらのコストをじわじわと削減し、利益率を高めていくことが可能になります。ただし、無理に削ると安全性が落ちてしまうため、「ムダを減らして必要な部分にはきちんと投資する」バランスが重要です。

燃料費を抑える運転とルート設計

フリート全体で見ると、燃料費は大きなコストのひとつです。
アイドリング時間を減らす、急加速や急ブレーキを避ける、渋滞の多いルートを見直すなど、運転の工夫だけでも燃費は変わります。地図アプリやナビの履歴を活用し、実際に走りやすい道と時間帯をドライバー同士で共有することで、全体の効率が上がりやすくなります。

計画的なメンテナンスで長く使う

メンテナンスを後回しにすると、一時的には出費を抑えられますが、故障や事故につながるリスクが高まります。結果として大きな修理費や休車による売上減につながり、トータルで損をしてしまうことも少なくありません。
オイル交換やタイヤ交換、ブレーキ周りの点検など、車種や走行距離に応じた目安を決め、スケジュールとして管理することで、ムリなく計画的な整備がしやすくなります。

安全性と品質を高めるフリート管理のポイント

軽貨物のフリート管理は、コストの話だけではなく、安全性やサービス品質を守るための取り組みでもあります。事故やトラブルを減らし、安定した品質で荷物を届け続けることで、荷主やエンドユーザーからの信頼を積み重ねることができます。そのための視点をいくつか押さえておきましょう。

ヒヤリハットの共有と教育

大きな事故の前には、小さな「ヒヤリとした」「ハッとした」出来事がいくつも積み重なっているといわれます。ドライバー同士で、ヒヤリハット事例を共有できる場をつくることで、同じ失敗を繰り返さないようにすることが可能です。
朝礼やミーティングで「こんな場面で危なかった」「この交差点は見通しが悪い」といった情報を出し合い、注意ポイントを共有していくと、フリート全体の安全意識が高まりやすくなります。

運転以外のマナーや身だしなみの統一

軽貨物のドライバーは、荷主やお客様の前に立つ仕事でもあります。あいさつの仕方や荷物の扱い方、服装や身だしなみなどをある程度ルール化しておくと、どのドライバーが行っても一定レベルの対応ができるようになります。
マナーの統一は、クレームを減らすだけでなく、荷主からの評価アップにもつながり、長期的な取引継続にも役立ちます。

デジタルツールを活用した軽貨物フリート管理

最近では、中小規模の軽貨物事業者でも使いやすいフリート管理向けのデジタルツールやアプリが増えています。最初から高価なシステムを導入する必要はありませんが、少しずつデジタル化を進めることで、管理の手間を減らし、精度の高い運営がしやすくなります。

位置情報や運行データの活用

スマートフォンや車載端末を使って、車両の位置情報や運行ルート、走行時間などを記録できるサービスも登場しています。
これらのデータを活用すると、渋滞を避けたルートの研究や、待機時間の多い現場の把握、無理なスケジュールになっていないかの確認など、感覚では分かりづらい部分を客観的にチェックできます。データに基づいて改善点を話し合うことで、ドライバーも納得感を持って取り組みやすくなります。

車両・書類管理のクラウド化

車検証のコピーや保険証券、メンテナンス記録、日報などを紙で管理していると、台数が増えるほど探すのが大変になってしまいます。
クラウドストレージや専用の管理ツールを使えば、スマートフォンやパソコンから必要な情報にすぐアクセスでき、更新も簡単です。管理者だけでなくドライバーも最新情報を確認しやすくなるため、うっかりミスの防止にもつながります。

小さな事業規模から始めるフリート管理のステップ

「うちはまだ台数が少ないから、本格的なフリート管理までは必要ない」と感じる方もいるかもしれません。しかし、少ない台数のうちから仕組みをつくっておくことで、今後台数が増えたときにスムーズに拡大しやすくなります。ここでは、無理なく始めるためのステップをまとめます。

まずは一覧表づくりからスタート

最初のステップとしておすすめなのは、車両情報と簡単な運行記録を一覧表にまとめることです。
車種、ナンバー、購入時期、走行距離、車検・保険の期限など、基本情報だけでも整理しておくと、管理の意識がぐっと高まります。日々の走行距離や給油量をメモするだけでも、燃費の変化や異常に気づきやすくなります。

課題を見つけてルール化する

一覧表をつけていくと、「この車は整備が後回しになりがち」「このルートはいつも遅れやすい」など、課題が少しずつ見えてきます。
見つかった課題に対して、点検のタイミングを決める、ルートを組み直す、荷主との時間設定を調整するなど、具体的なルールや運用の変更を少しずつ加えていくことで、自然とフリート管理の仕組みができあがっていきます。

まとめ:軽貨物のフリート管理は「見える化」と「共有」がカギ

軽貨物のフリート管理は、難しい専門用語や高価なシステムだけで成り立つものではありません。
車両情報と運行状況をきちんと見える化し、ドライバーと管理者が情報を共有しながら安全性と効率を高めていくことが大切です。燃料費や整備費といったコスト管理、安全運転やマナーの統一による品質向上、デジタルツールの活用による業務効率化など、できるところから一つずつ取り組んでいけば、フリート全体のパフォーマンスは着実に向上していきます。
これから軽貨物の台数を増やしていきたい方や、すでに複数台を運用している方は、この機会に自社のフリート管理を見直し、より安心で利益の出やすい運営体制づくりに取り組んでみてください。

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